『子どもたちは何かおかしい』は大小さまざまな恐怖に満ちている

『子どもたちは何かおかしい』は大小さまざまな恐怖に満ちている

『There's Something Wrong With the Children』は、そのタイトルからその内容について大きなヒントを落としているが、子供たちとその周囲の大人たちの何がおかしいのか、そして皆がどうしてそうなったのかは、ロクサーヌ・ベンジャミン (『クリープショー』、『XX』、『Body at Brighton Rock』) の新作映画で描かれる、TJ Cimfel と Dave White (『Intruders』) の痛快なストーリーである。

映画全体を通して悪夢のような赤と緑の色彩が際立つ、不気味なオープニングクレジットの後、私たちは一見普通のカップル、ベン(『ミッドナイト・マス』のザック・ギルフォード)とマーガレット(『レイジング・ディオン』のアリーシャ・ウェインライト)、そしてエリー(『シリコンバレー』のアマンダ・クルー)とトーマス(『ジェンテフィード』のカルロス・サントス)に出会う。4人は田舎でのんびり過ごすため、隣接する2軒の高級キャビンを借りており、エリーとトーマスの早熟な子供たち、ルーシー(ブリエラ・グイザ)とスペンサー(デヴィッド・マットル)を連れている。

エリーとトーマスの間には、最近起きた二人の関係におけるちょっとした出来事がきっかけで、すでに緊張感が漂っている。その出来事は、刺激的な描写とともに詳細に描かれる。ベンとマーガレットの間の軋轢はそれほど顕著ではない。なぜまだ子供を持たないのかという話題になると、「うちは子供が好きじゃないから」と軽く言い訳する。二人は内心、自分たちの決断について、あるいはもっと具体的に言えば、そもそも子供を持たないという決断をしたのは誰だったのか、じっくりと考えている。

画像提供:ブラムハウス・テレビジョン
画像提供:ブラムハウス・テレビジョン

ベンとマーガレットは、ルーシーとスペンサーの面倒を一晩見てくれると申し出る。両親が二人きりになれるように。翌朝、子供たちがベッドにいないことに二人は愕然とするが、観客は既に事態の急展開を予感させている。子供たちは、前日に森の奥深くで発見した廃墟へとハイキングに出かけて以来、おかしな行動をしていた。その廃墟は、一見すると底なしの穴のように見えるものを含んでいた。「光り輝く場所」と子供たちは呟き、バイリンガルである彼らは、二つの言語で「Es brillante(素晴らしい)」と感嘆する。子供たちが予定外の不在から戻ってくると、映画のタイトルを読んでみよう。最初はパニックに陥ったベンだけがそのことに気づくのだが。

不気味な子供たちを描いたホラー映画は数え切れないほどあり、ストーリー展開を人相取り物語に限定したものも少なくありません。森で起こる不気味な出来事を描いた映画も数多くあります。巨大で不気味な穴の存在を軸にした映画さえあります。スタイリッシュな演出と、完璧に不快感を与えるエレクトロニックサウンドトラックが特徴の『There's Something Wrong With the Children』は、こうした要素をすべて取り入れ、子供たちをモンスターに仕立て上げる物語に織り込んでいます。同時に、急速に悪化していく子供中心の状況に対して、親を持つ大人も持たない大人も、大人がどのように反応するかを綿密に描いています。

強力なキャスト陣の中でも、ウェインライトは、ずっと前から子供を持ちたくないと宣言し、もはや子供について深く考えることもない女性を演じるという、ひときわ魅力的な演技を見せている。しかし、ある出来事がきっかけで、その選択の理由を再考せざるを得なくなる。この映画は、完璧な配役と不気味なまでのエネルギーに満ちたギーザとマットルの演技によって、特に魅力的に仕上がっている。

画像提供:ブラムハウス・テレビジョン
画像提供:ブラムハウス・テレビジョン

『There's Something Wrong With the Children』は現在デジタル版とオンデマンドで視聴可能。3月17日よりMGM+で配信開始。


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