オーストラリアの火災と闘っていた米消防士が飛行機墜落事故で死亡

オーストラリアの火災と闘っていた米消防士が飛行機墜落事故で死亡

オーストラリアのニューサウスウェールズ州で木曜日、森林火災の消火活動中にアメリカ人消防士3人が航空機墜落事故で死亡したと、現地当局が発表した。消防用空中給油機の墜落原因は現時点では不明である。

消防隊員らはロッキードC-130ハーキュリーズに搭乗中、現地時間木曜日午後(東部時間水曜日深夜)、地上当局との連絡が途絶えた。捜索救助活動が開始され、墜落した機体は上空からの監視によって発見された。(身元はまだ明らかになっていない)

約4,000ガロン(15,000リットル)の難燃剤を積載できるC-130航空機は、カナダに拠点を置くコールソン・アビエーション社を通じてオーストラリアの森林火災の消火活動のために契約されていたが、同社は本日その航空機の運航を停止した。

コールソン氏はギズモードへのメールで、ニューサウスウェールズ州リッチモンドからスノーウィー・モナロ地域への水爆撃任務のため出発した機内で3名の死亡者が出たことを「大変残念に思います」と述べた。機体の登録番号はN134CGだった。

「事故対応チームと地元の緊急サービスが発動されました。コールソン・アビエーションは緊急対応を支援するために現場にチームを派遣する予定です」とコールソン氏はギズモードに語った。「搭乗していた3人の乗組員のご家族に、心よりお見舞い申し上げます。」

写真:
2020年1月23日、オーストラリア・クーマの水爆撃機墜落現場付近で、ヌメララ地方消防隊の人々が抱き合う。写真:(ゲッティイメージズ)

ルーラル消防署長のシェーン・フィッツシモンズ氏は、飛行機は「地面に激しく衝突した」と述べ、初期報告では墜落時に「飛行機に関連して大きな火の玉があった」と付け加えた。

フィッツシモンズ氏は、墜落後に全ての航空機を地上に留めておくことは「通常の措置」であり、亡くなった方々への敬意を表すとともに、将来の消防活動に支障をきたす可能性のある技術的問題がないことを確認するために行われていると述べた。地元当局は、亡くなった消防士の遺族と連絡を取っている最中である。

「燃料など、他の航空機の墜落につながるようなシステム的な供給問題がないことを確認しています。そして、その運航会社と機種で運航・飛行できることを確認済みです」とフィッツシモンズ氏は木曜日の記者会見で述べた。

オーストラリアでは、2019年9月に発生した森林火災の直接的な結果として、消防士8人を含む少なくとも32人が死亡しており、70機以上の航空機が消火活動に投入されている。この火災で、カンガルー、コアラ、ウォンバットなど、さまざまな在来種を含む野生動物が推定12億5千万頭も死亡した。

オーストラリアでは毎年山火事シーズンがありますが、今年は特に過酷な状況となっています。記録的な猛暑と乾燥に加え、気候変動の影響も深刻化しています。特に煙は、シドニー、メルボルン、そして首都キャンベラといったオーストラリアの主要都市の住民にとって深刻な被害となっています。ソーシャルメディア上で「終末的」と評される砂嵐も​​、オーストラリアの広範囲を襲っています。

木曜日、キャンベラは近隣で発生した火災により煙が街を覆い尽くし、大変な一日を過ごしました。火災はキャンベラ空港のすぐ近くで発生し、一時的に運航停止となっています。空港の再開時期は未定です。

地元消防当局によると、ニューサウスウェールズ州だけでも依然として少なくとも80件の火災が続いており、その半数は鎮圧されていない。オーストラリアの人々は、煙害による肉体的な疲労だけでなく、前向きな気持ちを保とうとする精神的なハードルとも闘い、今後の厳しい道のりを恐れている。

「今日の出来事は、火災シーズンがまだ終わっていないことを示しています」と、ニューサウスウェールズ州のグラディス・ベレジクリアン首相は木曜日の午後に述べた。「今日は、人命と財産を守るすべての人々がいかに危険にさらされているかを改めて認識させてくれる出来事です。」

Tagged: