『ポケモン トワイライトウィングス』には何か大きな問題がある

『ポケモン トワイライトウィングス』には何か大きな問題がある

ポケモンの主要アニメである「ポケットモンスター」では、すでにサトシ・ケッチャムがポケモン ソード・シールドのモンスターが見つかる最新の地方であるガラル地方に進出していますが、ポケモン カンパニーは、ガラル地方の人々の文化と生活をより深く探求する補足ウェブシリーズ「黄昏の翼」もリリースしたばかりです。

ポケモン映画や他のミニシリーズと同様に、『黄昏の翼』がそれら全てをアニメ本編のストーリーに大きく取り入れる可能性は低いでしょう。しかし、これらのサイドストーリーは常に、ポケモンとそのトレーナーたちが暮らす日常の世界を観客に体験させることに重点を置いてきたため、それはそれで構いません。『黄昏の翼』は、ポケモンへの情熱を持ち、いつか地方のチャンピオン決定戦を生で観戦することを夢見る病弱な少年、ジョンの登場を通して、その点を様々な点でうまく表現しています。

他の地方ではジムバトルが比較的小規模な会場で行われるのに対し、ガラル地方ではテレビ中継されるジムバトルは巨大なスタジアムで行われ、何千人もの人々がお気に入りのポケモンを応援するために集まり、おそらくさらに多くの人々が自宅で試合を観戦するでしょう。ガラル地方では、人々は自分のポケモンの背中に乗って空を飛ぶのではなく、コルビナイトの力で動く空飛ぶタクシー、つまり巨大な鳥が担ぐ観覧車のような乗り物に乗って移動します。

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こうした細かい点を見れば、ガラル地方がカントー地方(ポケットモンスター 赤・緑)、カロス地方(ポケットモンスター X・Y)、アローラ地方(ポケットモンスター サン・ムーン)といった他の地方と比べてどれほど違うのかがすぐに分かります。しかし、『トワイライトウィングス』のガラル地方に対する解釈には、明らかに…間違っている点が一つあります。

みんなアメリカ英語のアクセントで話しています。

初期のポケモンゲームに登場する架空の地域のほとんどは、日本各地の実在する地理的な場所をモチーフにしていましたが、『ブラック・ホワイト』以降のゲームはすべて、西洋諸国をモチーフにした地域を舞台としています。例えば、『ブラック・ホワイト』のイッシュ地方は、ニューヨークを再現したようなもので、『X・Y』のカロス地方はフランスの代替地であり、アローラ地方はハワイとほぼ同等と言えるでしょう。

ガラル地方はポケモンシリーズで初めてイギリス(特にグレートブリテン)をモデルにした地方であり、『ソード・シールド』ではゲーム内のセリフやテキストでこの事実をプレイヤーに意識的に伝えています。他のポケモンゲームでも、キャラクターがさりげなくその土地の言語を使った単語やフレーズを口にすることで、ガラル地方のモデルとなった現実世界の場所を暗示しています。カロス地方のトレーナーが「ボンジュール」と挨拶するのは珍しくなく、アローラ地方の人々はハワイの人が「アロハ」と言うように「アローラ」と言うことがよくあります。

しかし、『ソード・シールド』のローカライズチームは、ゲーム中でガラル地方の人々が使うイギリス英語の多さゆえに、この世代にかなり力を入れたという意見もあります。ゲームをプレイし始めて最初にすべきことの一つは、部屋を見回して、新しいテレビをチェックすることです。ただし、それはテレビではなく、「お母さん」が買ってくれた「テレビ」です。

画像: チャールズ・プリアム=ムーア
母が買ってくれたテレビ。写真:チャールズ・プリアム=ムーア(任天堂)

登場人物たちはしばしばゴミを「ゴミ」と呼び、良いものを指す代わりに「まさにその通り」と表現します。文脈上は、登場人物の言っていることは全く理解しやすいのですが、同時に、登場人物たちは厳密にはイギリス人ではないものの、彼らの言葉にはイギリス訛りがちりばめられており、全員がイギリス訛りで話していると解釈されているのも明白です。『ポケットモンスター 黄昏の翼』の奇妙な点は、英語吹き替え版では全員が信じられないほど平坦なアメリカ訛りで話しており、ゲーム全体の読み上げが明らかにイギリス訛りであることを考えると、耳障りなことです。

もし第1話が『ソード・シールド』ではあまり関係のない全く新しいキャラクターだけだったなら話は別だが、本作の主要人物の一人であるローズ会長がかなり登場し、しかもマーマイトなんて聞いたこともないような人物に見えてしまう。もちろん、ガラル地方の人間がイギリス訛りで話さなければならないという厳格なルールはなく、アメリカ人がイギリス訛りで話すのは時に拷問の域に達することもある。しかし、『黄昏の翼』の人間たちの会話を聞いて、「うーん…これはダメだな」と思わずにはいられない。

『ポケットモンスター トワイライトウィングス』は現在、株式会社ポケモンのYouTubeチャンネルで配信中です。


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