今週の『スター・トレック:ピカード』のFワード爆破の背後にはパトリック・スチュワートがいた

今週の『スター・トレック:ピカード』のFワード爆破の背後にはパトリック・スチュワートがいた

かつて『スタートレック』のユートピア的未来は、人々が争いや冒涜を乗り越えて成長した姿を描くはずだったが、このシリーズがストリーミング時代に生まれ変わり、より成熟した素材が一般的になったため、その背後にいるクリエイターたちは、時折Fワードを使うのは当然のことと受け入れるようになった。

今週の『スタートレック:ピカード』エピソード「勝ち目のないシナリオ」では、ピカード提督自身が、新たに発見された息子ジャック・クラッシャー(エド・スペリーズ)との白熱した会話の中で「ファック(fuck)」と叫んだ。ジャン=リュックは、宇宙艦隊アカデミー時代の親友ジャック・クラッシャー(ベバリー・クラッシャーの最初の夫であり、ジャック・ジュニアの名前の由来でもある)との青春時代の楽しいドライブの失敗談を語りながら、故障中のシャトルでの危険な旅を「10時間もの、本当に過酷な旅だった」とさりげなく表現する。そして、どうやらこの罵り言葉は台本にはなく、パトリック・スチュワートがアドリブで言ったものらしい。

「あのシーンは、実は脚本通りには描かれていなかったんです。ジョナサン(フレイクス、エピソード監督)とエド、そしてパトリックが、父と息子の間にある信じられないほど親密な瞬間を作り出したんです。リハーサルで作り上げたものは、とても本物らしく、とても強烈で、その瞬間に表れたんです」と、『スター・トレック:ピカード』のショーランナー、テリー・マタラスはColliderの最新インタビューで語った。「パトリックはそれを口にし、感じていました。何度かそう言ったんです」

当初、マタラスは多くのスタートレックファンと同様、その罵り言葉、特にピカードからの罵り言葉に面食らった。というのも、スタートレックでは基本的に罵り言葉の使用は避けており、現代でも「dipshit(バカ)」や「asshole(アホ)」といった軽い罵り言葉は控えめにしか使っていないからだ。最近では、罵り言葉の使用は信じられないほど控えめになっている。主な理由は、罵り言葉を使うたびに、スタートレックファンがジーン・ローデンベリーの描くユートピア的な未来に罵り言葉はあってはならないと非難するからだ。「最初、私は代替キャラクターを探すべきだと言ったのですが、皆がそれを止めました。皆、『だめだ、だめだ、だめだ、だめだ』と言いました」とマタラスは続けた。「それで、振り返って自問自答し始めたんです。『ジーン・ロッデンベリーは今、墓の中でひっくり返っているだろうか?』『シーズン1で初めてその言葉を使った時の反響が再び来るのだろうか?』と。その時はうまくいかなかったのです」はい、おそらくそうです。」

しかし、最終的にマタラスは譲歩した。ピカードとジャックの間にあったあの瞬間の人間性こそが、言葉遣いの不適切さよりも重要だったからだ。「今日に至るまで、確信は持てません。私が出した結論は、確かに『スター・トレック』は希望と楽観主義を描いた作品であり、罵倒は確かにその流れにそぐわないということです」とマタラスは締めくくった。「しかし、これは単なる最後のフロンティアの探求ではなく、人間性と人間の心の探求でもあり、あれは実に人間味あふれる、リアルな瞬間でした。残さざるを得ませんでした。私はこの作品を堅持します。気に入らない人にとっての批判も、気に入る人にとっての批判も同様に正当なものになるでしょう」

『スター・トレック:ピカード』の第3シーズンは現在Paramount+で配信中です。


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