『僕のヒーローアカデミア』作者、意図せず日本の戦争犯罪にちなんでヴィラン名を付けたことを謝罪

『僕のヒーローアカデミア』作者、意図せず日本の戦争犯罪にちなんでヴィラン名を付けたことを謝罪

スーパーヒーローたちの奇想天外な世界でさえ、現実世界とフィクションの世界は様々な形で織り交ぜられています。それは、私たちが暮らす社会への批評のためであれ、その幻想的な高揚感をリアリズムに根付かせるためであれ、様々です。しかし、時として、それは…まあ、少し間違った方向に進むこともあります。

僕のヒーローアカデミアは少年ジャンプの人気シリーズの一つとして絶好調で、素晴らしいアニメ化や新作映画の制作が決定、さらには洋画化の噂まで飛び交っている。堀越耕平によるこの大ヒット漫画の現在のストーリーでは、主人公たちが悪役科学者だるま氏子を追跡している。彼は遺伝子操作されたゴーレムの種族「ノム」の創造主であり、人間の宿主を人工的に複数の「個性」(僕のヒーローアカデミアにおける超能力の用語で、この世界では超能力を持つ者の大多数が生まれつき一つの個性しか持っていない)を授けた。ノムは僕のヒーローアカデミアで最も長く脅威となっている存在の一つだが、その真の創造主は最近になって漫画のストーリーに加わった。

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しかし、先週公開された『僕のヒーローアカデミア』第259話で変化があった。氏子の名前が偽名であることが明らかになったのだ。科学者の正体は志賀丸太だった。これが反発を招き、この話が文庫本に収録される際に氏子の名前は3度目も変更されることになった。その理由は、「丸太」という言葉(日本語では単に「丸太」を意味する)が、第二次世界大戦中に旧日本軍の秘密生物兵器研究開発部隊である731部隊が行った実験を指す言葉だったからだ。

満州(1932年の侵攻後、大日本帝国が戦争中ずっと占領していた傀儡国家)ハルビン市平房地区を拠点として、731部隊による極秘プロジェクトが進められ、捕らえた人体実験が化学研究、生体解剖、伝統兵器および生物兵器の実験を通じて行われていた。この研究は、731部隊の様々な工作員によって「ムラタ」というコードネームで呼ばれていた。製材所に偽装された施設の職員は、施設の本質に関する疑いを避けるために、被験者をコードで「丸太」と呼んでいたからである。『僕のヒーロー』で倫理的に問題のある遺伝学者を演じる氏子の役割を考えると、ノムを使った彼の実験と、731部隊が実際に犯した残虐行為(戦後、この施設で最大50万人が命を落としたと推定されている)との間の含意は、読者からの激しい反発を招いている。

ポリゴンの報道によると、少年ジャンプは今朝、編集部から声明を発表し、堀越本人と協議した結果、今後の同章では氏子の名前を変更することを決定したと発表した。

週刊少年ジャンプ10号(2月3日発売)『僕のヒーローアカデミア』についてのお知らせ

週刊少年ジャンプ編集部 pic.twitter.com/rKzagOJHl0

— ジャンプ編集部 (@jump_henshubu) 2020年2月3日

「少年ジャンプ10号(2/3発売)にて公開された『志賀丸太』というキャラクターについて、その名前が『過去の歴史的出来事』を想起させると多くの方が感じていることを承知いたしました」とジャンプの声明には記されている(io9向けに日本語を話す同僚が翻訳)。「キャラクター名にあたり、作者および編集部はそのような意図はありませんでした。しかしながら、作品と無関係な歴史を結びつけることのないよう、作者と協議した結果、今後の掲載分からは名前を変更することとなりました。」

堀越氏自身も、ジャンプの声明の直後にツイッターで懸念を認めるコメントを発表した。

指名発売のジャンプで登場した志賀丸太という名前について、歴史的な出来事を想起させるというご意見を多くいただいております。命名あたり、そのような意図を込めたつもりはありませんでした。ご指摘のお声を重く受け止め、今後は名前を差し替えさせていただきます。

— 堀越耕平 (@horikosiko) 2020年2月3日

「最新ジャンプでシガ丸太のキャラクターが公開されたことについて、多くの方が歴史的出来事と関連しているという印象を持たれたようです」と堀越氏は声明で述べている。「キャラクター名にそのような意図はありませんでした。皆様のご意見を参考に、今後名前を変更させていただきます。」


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