BoseのQuietComfort 35と35 IIは、過去10年間で最も認知度の高いANCヘッドホンの一つでしたが、やや時代遅れになりつつあります。Boseは先日、QuietComfort 45を発表しました。アップグレード内容はそれほど派手ではありませんが、QCシリーズを競合ヘッドホンとの競争力を高める確かな改良点となっています。
Boseは音楽愛好家向けのブランドとしてはあまり知られていませんが、ANCヘッドホンに関してはリーダー的存在とされています。Boseによると、QC 45ではアクティブノイズキャンセリング機能を改良し、新たに「Awareモード」を搭載しました。これはまさにその名の通り、周囲の状況認識を損なうことなくヘッドホンを装着したまま音楽を楽しめる、外音取り込みモードまたはアンビエントモードです。ANC機能自体については、Boseによると、周囲の音を遮断するのに「ほんの一瞬」しかかからないとのことです。
QC 45はビームフォーミングアレイを用いて音声を分離し、周囲の騒音を遮断します。Bose社によると、この機能はZoom通話や外出先での通話時にクリアな音声を実現するとのことです。この機能は他の近日発売予定のヘッドホンにも搭載されると噂されていますが、実際に試してみないと分かりません。Appleは最近、AirPods Pro向けに「Conversation Boost」のベータ版をリリースし、同様の機能を実現しているとされています。Samsungも新型Galaxy Buds Proで「Ambient Noise」と呼ばれる同様の機能を実験中です。これらの技術はまだ初期段階にあるため、Bose社が他社に先駆けてこの機能を実現できれば、大きな前進となるでしょう。

デザイン面では大きな変更はありませんが、一目見て最も注目すべき点は、プリーツ状のイヤーカップが従来のものからより滑らかな形状に変更されたことです。ソニーのWH-1000XM4を彷彿とさせますが、ブランドロゴがより目立ち、音量調節、モード切り替え、Bluetoothペアリング、通話応答用の物理ボタンがより大きくなっています。軽量で耐久性も高く、持ち運び時には平らに折りたたむことも可能です。バッテリー駆動時間については、Bose社によると1回の充電で24時間駆動し、15分の充電で3時間の再生が可能とのことです。充電ポートもUSB-Cにアップグレードされたのは嬉しい点です。
Bose QuietComfort 45は、トリプルブラックとホワイトスモークの2色展開で、価格は330ドルです。本日より予約注文受付を開始し、正式発売は9月23日からとなります。