皆さんはきっと「DUNE」に興奮しているでしょう。いや、あれではありません。私が言っているのは、サウスダコタ州リードの地下1マイル(約1.6キロメートル)にある「深部地下ニュートリノ実験(DUNE)」のことです。謎に包まれたこの粒子を探索する世界最新の実験として、3つの巨大な洞窟が掘削されています。
アイスキューブ・ニュートリノ観測所によると、毎秒約100兆個のニュートリノが私たちの体を通り抜けています。ニュートリノは質量を持つ最も軽い粒子であり、私たちが知る限りでは基礎粒子であり、フェルミ国立加速器研究所によると、それ以上の小さな構成要素から構成されていません。
DUNEは、フェルミ国立加速器研究所(フェルミラボ)が主導するプロジェクトです。その目標は?ニュートリノ(通常の物質とは弱い核力によってのみ相互作用する素粒子)を探し出すことです。ニュートリノは、なぜ宇宙が物質で構成されているのか、ブラックホールはどのようにして生まれるのかといった根本的な疑問への答えを握っている可能性があります。また、通常の物質との重力相互作用によってのみ存在が知られている、さらに謎めいた質量である暗黒物質についての手がかりも提供してくれるかもしれません。
しかし、なぜニュートリノ探査には地表から1マイル(正確には4,850フィート)下の3つの巨大な洞窟を掘削する必要があったのでしょうか?ニュートリノ検出器は相当の大きさが必要で、それぞれ7階建てのビルほどの大きさです。検出器には17,000トンの液体アルゴンが充填され、華氏マイナス229度(摂氏マイナス184度)に冷却されます。ニュートリノはこの液体アルゴンと反応し、物理学者はニュートリノを検出します。
DUNE の洞窟のうち 2 つには検出器が設置され、3 つ目の洞窟には検出器の動作に必要な設備が設置されます。地下複合施設全体の面積はサッカー場約 8 面分に相当します。

IceCubeのウェブサイトによると、ニュートリノが人サイズの検出器と反応するには約100年かかるとのことです。そのため、IceCube(南極の1立方キロメートルの氷)やDUNEのようなニュートリノ検出器は超大型化しています。ニュートリノの検出能力を高めるためであり、物理学者がほんのわずかなデータを得るために1世紀も待つ必要がなくなるのです。
検出器を設置するスペースを確保するために、洞窟から約80万トンの岩石が掘り出されました。残骸は地表に運ばれ、かつて採掘が行われていた屋外のオープンカット(採掘場跡地)に埋められました。(残念ながら、オープンカットにゴルフボールを打つことは禁止されています。)DUNEチームは、最初の検出器が2029年までに稼働開始すると予想しています。
続き:物理学者、大型ハドロン衝突型加速器で初めてニュートリノを検出