地球から数千光年離れた星々を探索するなんて、今となっては夢のような話だ。ダリアン・ジョンソンは銀河間旅行を発明したわけではないが、ジャン=リュック・ピカードの準備室から飛び出してきたような小型デスクトップコンピューターを開発した。これを使えば、少なくとも遠く離れた宇宙船で安全に過ごしているような気分になれる。
USSエンタープライズDのコンピューターに搭載されている架空のオペレーティングシステムLCARS(Library Computer Access/Retrieval Systemの略)が、番組が初放送から33年経ったにもかかわらず、いまだに未来的な印象を与えているのは、『スタートレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション』の制作デザイナー、特にテクニカルコンサルタントのマイケル・オクダ氏の功績と言えるでしょう。ジーン・ロッデンベリー自身も、艦内のコンピューター画面は可能な限りミニマルでクリーンなものにすることで、技術が極めて先進的であるという印象を与えるようこだわり、ジョンソン氏をはじめとする多くのファンが今もなお支持している美学となっています。

ジョンソン氏の LCARS コンピューターは、同様の TNG をテーマにした目覚まし時計の既存のデザインをベースにしており、より大きな 3D プリントの筐体、より大きな画面、追加のコンポーネントでアップグレードして、大幅に機能を追加しました。
Adafruit ESP32 Feather BoardからAmazonのAWSクラウドサーバーまで、あらゆるものを活用することで、このコンピューターは数々の情報にアクセスし、シンプルなボタン操作で表示することができます。天気、室温と湿度、ニュースの見出し、Microsoft Outlookから取得したカレンダーデータ、Google Fitnessが提供するフィットネス情報、抵抗器のカラーコードチャートと計算機、さらにはジョンソン氏が他のデバイス開発に活用できる電力と電流の測定ツールまでもが利用可能です。ジョーディ・ラフォージ氏もきっと誇りに思うことでしょう。
独自のものを作成してカスタマイズするために必要なファイルと回路図はすべて Hackaday から無料でダウンロードできます。作成するのに宇宙艦隊レベルのエンジニアである必要はありませんが、はんだ付け、電子工学、プログラミングのスキルは必要になります。