E Inkの新しい電子ペーパーはKindleについにカラーをもたらすかもしれない

E Inkの新しい電子ペーパーはKindleについにカラーをもたらすかもしれない

E Inkはタブレットの登場を乗り越えただけでなく(iPadが電子ペーパー電子書籍リーダーを駆逐すると多くの人が予想していましたが)、今もなお成長を続けています。しかし、それは単にノートパソコンやスマートフォンに低消費電力のバックアップ画面を貼り付けるだけの手段ではありません。本日、E Inkは次世代の電子ペーパーを発表しました。この電子ペーパーは、Amazon Kindleのようなデバイスに、ついに嬉しいカラーバリエーションをもたらす可能性があります。

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E Ink社はここ数年、CESでカラー電子ペーパーのプロトタイプを披露し、特大のデジタルフォトフレームに有名な芸術作品を再現してきました。E Ink技術は反射型で、側面やバックライトがなくても見えるため、過去のプロトタイプで生成された画像は、まるでキャンバスのような媒体に描かれたかのようでした。しかし、その幻想はフォトフレームが次の画像を読み込む際に崩れ去ります。この再描画処理には、私の記憶が正しければ、最大30秒もかかることがありました。お気に入りの電子書籍リーダーで次のページのテキストや画像が表示されるまで、そんなに長く待ちたい人はいないでしょう。

写真: アンドリュー・リシェフスキー
色再現性はLCDやOLEDには及ばないものの、E Inkはディスプレイオプションとして独自の利点を提供します。写真:Andrew Liszewski(Gizmodo)

カラーE Inkディスプレイは、Amazon Kindleなどのデバイスで現在使用されている白黒バージョンと同様に機能します。ただし、E Inkディスプレイのピクセルとして機能する小さなマイクロカプセルに白黒の顔料だけを充填するのではなく、カラーバージョンでは、複数のパスでアクティブ化および組み合わせることができるカラー顔料の配列が追加され、フルカラー画像をゆっくりと構築します。全体として、E Inkは、顔料を戦略的に混合および組み合わせることで、約40,000色を再現できると見積もっています。E InkがCES 2020で発表したのは、同社が技術を改良し、ページの完全な更新が約2秒で完了するようにしたということで、私が行ったデモに基づくと、カラーE InkがKindleなどのデバイスに最終的に採用されるには十分すぎるほどの速度だと感じました。

写真: アンドリュー・リシェフスキー
写真:アンドリュー・リシェフスキー(ギズモード)

結果は LCD や OLED ディスプレイで再現される画像ほど彩度が高く鮮明ではありませんが、E Ink にはそれらの技術にはない独自の利点があります。より耐久性があり、柔軟性があり、明るい日光の下でも見やすく、消費電力が非常に少ないため、カラー画像が生成されると、外部電源をまったく必要とせずに画面に無期限に表示できます。消費者が今でも Kindle などのデバイスで電子書籍を読むのに集まる理由はすべて、カラー E Ink にも当てはまります。Amazon などの企業がカラー電子ペーパーを採用することの唯一の欠点は、フルカラー画像を生成するために必要な電子機器が少し複雑になるため、デバイスの追加コストがかかることです。しかし E Ink は、コスト増加が消費者の妨げにならないようにする方法を模索しています。

E Ink社は、この新しいカラー電子ペーパーの派生版も開発しており、より鮮やかな色を再現できる一方で、全体的な色域は狭くなっています。同社は、これらのスクリーンを、店舗やショッピングセンターなど、色彩精度よりも、何よりも顧客の目を引くことを重視するサイネージでの利用を想定しています。カラーE Inkサイネージは現在、デジタルサイネージ製品への統合を検討している開発者向けに提供されていますが、より広い色域をサポートするE Inkスクリーンが一般向けデバイスに搭載される時期については、まだ具体的なスケジュールは決まっていません。しかし、デジタルコミックを本来の姿で表示してくれるカラーKindleを長らく待ち望んできた読者諸氏にとって、もう1年待つ必要などあるでしょうか?

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