原子力廃棄物に囲まれた福島の新しい太陽光発電施設のビフォーアフター衛星画像

原子力廃棄物に囲まれた福島の新しい太陽光発電施設のビフォーアフター衛星画像

NASAのランドサット8号が捉えた衛星画像は、2011年の津波による壊滅的な被害を受けた福島県の変貌ぶりをとらえています。津波は今もなお復旧作業が続く原子力災害を引き起こしました。現在、福島第一原子力発電所の周辺には広大な太陽光発電パネルが広がっています。

NASA地球観測衛星が公開​​したスライダー画像は、2014年から2021年にかけてこの地域が著しく変化したことを示しています。下の画像は2014年4月13日に撮影されたもので、1万5000人以上が亡くなった地震とそれに続く津波からわずか3年後の地域を示しています。上の画像は2021年3月31日に撮影されたもので、最近設置された太陽光パネルの様子が写っています。日本経済新聞によると、政府はこの地域を太陽光発電と風力発電の拠点にするために数十億ドルを投資しているとのことです。

津波により原子炉メルトダウンが発生し、原子力発電所の放射能汚染が生じた3年後の2014年4月13日の福島の衛星画像。
津波により原子炉メルトダウンが発生し、原子力発電所の放射能汚染が生じた3年後の2014年4月13日の福島の衛星画像。

原子力災害の後、福島県は原子力発電所の破壊によって生じた膨大な供給不足を解消するため、2040年までに再生可能エネルギーに完全依存するという目標を設定しました。かつて原子力は日本の電力の約4分の1を供給していました。しかし、原発事故以降、日本は他のエネルギー源への依存度を高めてきました。(原子力は厳密には再生可能ではありませんが、温室効果ガスを排出しません。)ジャパンタイムズによると、2020年の福島県のエネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合は43%で、2011年の24%から大幅に増加しました。一方、米国エネルギー情報局によると、福島県は原子力エネルギーの代替として、石炭や天然ガスへの依存度も高まっています。

原子力発電所の除染作業は遅々と進み、非常に困難な状況が続いています。今年初め、ロボット探査機が溶融した核燃料の塊らしきものを撮影しました。物議を醸す事態となりましたが、当局は放射能汚染水を海に放出することを決定し、地元の漁業関係者の怒りを買っています。

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