高級インスタグラムインフルエンサー界の元スターの1人が、巨額の国際マネーロンダリングと詐欺計画を通じて富の大半を得たことを認め、しばらく刑務所で過ごすことになる。
連邦裁判所は、昨年4月に有罪を認めたラモン・アッバス(40歳)に対し、懲役11年の判決を下した。連邦検察によると、アッバスは250万人のフォロワーを抱えていた現在は閉鎖中のインスタグラムアカウントに加え、大規模な国際マネーロンダリング組織に関与していたという。検察によると、このマネーロンダリングの総額は約13億ドルに上り、その一部は北朝鮮のハッカーによるものとされるサイバー犯罪によるものだ。
当初の告発状において、米国連邦検事局はアッバス氏を「ハッカーと詐欺師の国際ネットワークのリーダーの一人」と呼び、事実上、一度に数千万ドル、場合によっては数億ドルもの資金洗浄を行っていたとしている。検察は、アッバス氏が2019年から、自身と共謀者の銀行口座間で資金を交換することで資金洗浄を助長したと主張している。検察はまた、2人がビジネスメール詐欺(BEC)に関与していたとも述べている。この詐欺では、企業に虚偽の口実で連絡を取り、不正口座への送金方法を指示するとともに、銀行へのSWIFT送金依頼でも同様の詐欺を行っていた。

ブルームバーグが今年初めにアッバス氏について長文の記事を執筆したところ、彼はその豪奢なライフスタイルからナイジェリアのポップカルチャー界の有名人だと評された。しかし、オンラインのソーシャルネットワークではしばしば「ナイジェリアの大物」と呼ばれ、これは彼が詐欺師であることをほのめかす皮肉な表現だった。しかし、インスタグラムに残る写真や動画からもわかるように、彼の公の場では世界中を飛び回り、多くのフェラーリの前でポーズをとる姿が目立った。
アッバス氏は罪状認否で、マネーロンダリングで有罪判決を受けたガレブ・アラウマリー氏が海外の銀行口座を開設するのを手伝ったことも認めた。これは、北朝鮮と関係のあるハッカーがマルタの銀行から盗み出した1300万ドルの資金洗浄を手助けするためだった。逮捕当時、カナダのオンタリオ州に住んでいたアラウマリー氏は、9月に懲役11年の判決を受けた。
アッバス氏の弁護士ジョン・イウェアノゲ氏は、ギズモードのコメント要請にすぐには応じなかった。月曜日の判決後、ブルームバーグに対し、アッバス氏への11年の懲役刑については「あらゆる可能性を検討している」と直接語ったものの、有罪を認めていることを考えると控訴は難しいかもしれないと述べた。イウェアノゲ氏は記者団に対し、当初はアッバス氏の刑期は4年か5年程度になるだろうと考えていたと語った。
判決言い渡し前にアッバス氏を代表して裁判官に送られた手紙には、寛大な判決を求める内容が記されていた。レジーナ・マリアム・マネ氏が送った手紙には、アッバス氏の逮捕は「彼女の家族」と、アッバス氏との間に生まれた4歳の息子レイモンド・アッバス氏に「大きな影響を与えた」と記されていた。
裁判の報道によると、アッバス容疑者は2019年に資金洗浄の依頼を受け始めた際、「必死だった」と裁判官に訴えたという。裁判記録によると、アッバス容疑者は少なくとも2014年から「ハッシュパピー」という名前を使用しており、2020年に逮捕されるまで活動していた。
ナイジェリア生まれのアッバス氏は、ドバイでプライベートジェットやその他の高級車に囲まれ、贅沢な暮らしを送っていたと報じられているが、共謀者とされるオラレカン・ジェイコブ・ポンレ氏(インスタグラムでは@mrwoodbery)と共にドバイ警察に逮捕された。警察の特殊部隊SWAT部隊は、アッバス氏の高級車13台と現金4090万ドルを押収した後、米国に身柄を引き渡した。ドバイ警察はまた、約200万人の「被害者」の住所と、計画されていた4億3500万ドルの「強盗」のさらなる証拠を発見したと主張している。
入手可能な最新の裁判所文書によれば、ポンレ被告は依然として司法取引の交渉中であった。
ドバイが米国と犯罪人引渡し条約を結んでいないという事実は、国際警察を動揺させることはなかったようで、米国司法省はアッバス氏をアラブ首長国連邦から「追放」したと文書化した。当時のアッバス氏の弁護士はこれを「誘拐」と呼んだ。