ボストン・ダイナミクスがついに四足歩行ロボット「スポット」の販売を開始した際、一つだけ条件が付いていました。それは、人を傷つける目的で使用してはならないというものでした。サーモネーターの開発者たちは、これを武器として積極的に宣伝しているわけではありませんが、ロボット犬の背中に取り付けられた火炎放射器の30フィート(約9メートル)以内に近づきたいとは思わないでしょう。
直火ではなくボタン式のプラズマアーク点火装置を採用したコンパクトな全電気式火炎放射器で現在最もよく知られているThrowflameという企業が、Thermonatorの開発にも携わっています。Boston DynamicsがSpotに課している厳格なEULA(使用許諾契約)のため、ThermonatorはSpotよりもはるかに小型軽量でありながら、様々なカメラやセンサーを搭載し、無線コントローラーから操作されていない状態でもある程度自律航行が可能なUnitree Go1四足歩行ロボットをベースに構築されているようです。

Thermonatorの上部には、同社のARC Flamethrowers(火炎放射器)が搭載されており、ガソリンまたはガソリンとディーゼルの混合燃料が充填された内蔵燃料タンクから、最大容量のバッテリーを使用した場合、最大45分間、長さ30フィート(約9メートル)の燃焼燃料を噴射します。Unitreeによると、Go1ロボット単体の重量は約26ポンド(約11キログラム)ですが、火炎放射機能のアップグレードによりThermonatorの重量は60ポンド(約27キログラム)近くまで増加します。そのため、バッテリー交換が必要になるまでの稼働時間には限界があることは間違いありません。
Thermonatorはまだ購入できませんが、Throwflameのウェブサイトで興味のある人はメールアドレスを登録して「製品が発売されたらメールで通知される順番待ちリストに登録」できます。出荷は2023年第3四半期を予定しています。価格もまだ明らかにされていませんが、Unitree Go1はロボットの構成によって2,700ドルから3,500ドル、ARC Flamethrowerは699ドルから899ドルで販売されており、これらからThermonatorの価格帯がだいたいわかるでしょう。ただし、購入を検討している場合は、健康保険、損害保険、住宅保険への加入も考慮に入れることをお勧めします。