NVIDIAは今年、5000シリーズGPUの発表と発売を皮切りに、好調な業績を上げています。しかし、来週開催される同社の年次GPUテクノロジーカンファレンス(GTC)では、さらなるニュースが控えていることが明白です。カリフォルニア州サンノゼで3月17日から3月21日まで開催されるこの5日間のイベントは、同社の将来に焦点を当てた一連のワークショップ、講演、パネルディスカッションで構成されています。数多くの刺激的なニュースが発表されるのは間違いありませんが、カンファレンスのハイライトは、3月18日午後1時(東部標準時)(太平洋標準時午前10時)に行われるCEOのジェンスン・フアン氏による基調講演です。基調講演はNVIDIAのウェブサイトでライブ視聴できます。

GTC 2025に期待すること
NVIDIAがどんな発表をするのか気になる方は、カンファレンスの日程表を見て、ある程度の推測をしてみてください。ロボット工学、量子コンピューティング、サイバーセキュリティ、そして自動運転といった話題も議題に挙がっていますが、カンファレンスの大部分は人工知能(AI)に焦点が当てられていることは明らかです。同社がAI技術に長年注力してきたことを考えると、AIへの重点化は当然と言えるでしょう。
NVIDIAは、AIを用いてゲーム内のフレームレートを向上させながら遅延を低減するディープラーニング・スーパーサンプリング(DLSS)に加え、エンタープライズ分野や自動車分野にもAI技術を展開しています。DeepSeekの脅威が現実味を帯びる中、NVIDIAは中国のAI研究機関に対抗するための強力な戦略を提示する必要があるでしょう。これが、黄氏の基調講演の主要ポイントの一つになると考えています。
しかし、GTCが完全にソフトウェア中心になるとは予想していません。同社はBlackwell GPUのアップデートを発表する可能性が高いでしょう。2024年に発売されたBlackwellは、大規模言語モデル(LLM)、生成AI、その他の高負荷人工知能プログラムを処理するように設計されたハードウェアとソフトウェアで構成されるプラットフォームです。Blackwell Ultraを含む最新チップラインは、2025年前半に発売される予定です。
最後に、GTCは開発者中心のカンファレンスであるため、開発者がAIをはじめとする様々な分野でイノベーションを継続しやすくするための新しいプラットフォームやツールについて聞けることを期待しましょう。ワークショップの中には、一見難しそうなものもありますが(「ジェネラリストロボティクスの新時代:ヒューマノイドの台頭」)、今回のGTCでは、刺激的な新技術がいくつか発表される見込みです。