NASAの技術者らは同局の月面探査車の開発を進めており、2020年代半ばにも岩だらけの衛星上で月面探査の冒険が始まる可能性がある。
ボラタイル調査極地探査ローバー(VIPER)は、月の南極の水氷を発見・調査することをミッションとする四輪ロボットです。重量1,000ポンド(約450kg)のこのローバーは、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターで組み立てられています。
NASAの発表によれば、探査車の下部シャーシプレートとフレームの一部が取り付けられており、これは文字通り探査車の残りの部分が構築される基礎となる。
「将来月面に着陸するローバーのコンポーネントを統合する最初の数ステップを完了したばかりです」と、ローバーのシステム統合・テストリーダーであるデビッド・ペトリ氏はリリースで述べた。「ハードウェアは世界中から到着しており、NASAの複数のセンターで製造されたものも含まれています。いよいよ『ゴー』の時です。」
VIPERはジョンソン宇宙センターで組み立てられているが、探査機の構成要素は他の場所で製造されている。例えば、そのソフトウェアの頭脳はカリフォルニア州のエイムズ研究センターで開発されている。

VIPERの月面到着予定日は2024年11月10日です。これは、探査機が収集できる太陽光発電量を最適化するために選ばれた日付です。ミッションは100日間続く予定です。
NASAによると、「月面の氷を調査するVIPERの調査結果は、月面での長期滞在を支えるために水やその他の資源を採取できる場所の特定に役立ち、アルテミス計画の将来の着陸地点の決定に役立つだろう」とのことだ。
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VIPERは、探査の一環として、月面の永久影に覆われたクレーター、つまり数十億年もの間氷が堆積した冷たい窪みに潜入します。そのため、VIPERはNASAの探査車として初めて2つのヘッドライトを搭載します。ゴルフカートほどの大きさのこの月面探査車は、12マイル(約19キロメートル)の探査を目標としています。
探査車の残りの組み立てが順調に進めば、2024年半ばにピッツバーグに拠点を置く航空宇宙企業アストロボティック社に引き渡される予定だ。VIPERは、スペースX社が製造したファルコン・ヘビー打ち上げロケットに搭載されたアストロボティック社のグリフィン着陸機によって月面に運ばれる予定だ。