イスラエルは水曜日に新たな偵察衛星を打ち上げた。同国は防衛能力の強化とイランとの緊張激化の可能性に備えるため、約3年ぶりに宇宙に送り込んだことになる。
イスラエル国防省によると、イスラエルのシャヴィットロケットがオフェク13衛星を宇宙に打ち上げ、地中海沿岸のパルマチム空軍基地から東部標準時午後7時10分に打ち上げた。同国防省は、衛星が所定の軌道に入り、一連の初期検査を完了した後、データの送信を開始したことを確認した。オフェク13は「近い将来」に本格的な運用を開始する前に、さらに数回の検査を受ける必要があると国防省は発表した。
イスラエルのオフェク13衛星は、1988年に最初の衛星が打ち上げられて以来、一連の偵察衛星に加わった最新の衛星である。その最新の前身は、2020年7月に打ち上げられたオフェク16である。イスラエル国防省は、オフェク13はシリーズ全体の中で最も先進的な機能を備えており、「独自のレーダー観測機能を備え、どのような天候や視界条件でも情報収集を可能にし、戦略情報を強化する」と主張していると、国営イスラエル航空宇宙産業のボアズ・レヴィCEOは同省の声明で述べた。
ユダヤ・ニュース・シンジケートによると、イスラエル空軍は、軌道上にある新しいスパイ衛星の他に、「宇宙局」と呼ばれる独自の宇宙防衛部隊を創設する計画も発表した。

地政学的緊張が高まる中、イスラエルは宇宙防衛能力の強化を目指しており、国内で反政府デモが広がる中でその取り組みを進めている。この衛星の打ち上げは、イランとサウジアラビアの関係が回復したわずか数週間後に行われた。イスラエルは既にイランの核開発に脅威を感じていた。同時に、テルアビブとエルサレムでは数千人の抗議者が街頭に繰り出し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相による司法制度改革計画に抗議した。ネタニヤフ首相が最高裁判所を裁定すれば、ヨルダン川西岸のイスラエル人入植地建設がさらに進み、パレスチナ人が暴力や立ち退きの危険にさらされる可能性がある。
ネタニヤフ首相によるイスラエル最高裁判所の弱体化に向けた取り組みは、ジョー・バイデン米大統領との異例の対立を引き起こした。バイデン大統領はイスラエル首相に対し「真の妥協点を見出す」よう促し、ネタニヤフ首相を近いうちにホワイトハウスに招待するつもりはないと付け加えた。