この日本の「宇宙気球」のキャビンに乗るにはお金は払えない

この日本の「宇宙気球」のキャビンに乗るにはお金は払えない

気球は今、大注目だ。軍用機に撃墜されるものだけではない。日本のスタートアップ企業は、ヘリウムガスを充填した気球を使って人々を宇宙の果てまで送りたいと考えている。しかも低コストで実現したいというのだ。しかし、選ばれた乗客用キャビンには、まだまだ改善の余地がある。

日本の岩谷技研工業は火曜日、東京で行われた記者会見で、小型の円形キャビンを公開した。計画では、ヘリウムガスを充填した気球で2人乗りのキャビンを地球の大気圏の中間部まで打ち上げ、そこから宇宙の暗闇が見えるという仕組みだ。AP通信によると、岩谷技研は年末までにこのキャビンをサービス開始したいと考えているという。確かに魅力的だが、キャビンの小さなプラスチック製の球体は、地元のフェアで空に打ち上げられるパチンコ乗りのようだ。

この構想では、パイロットと乗客がシートベルトを締め、地球から25キロメートル(15マイル)の高度まで上昇する(ちなみに、これは国際的に認められた宇宙の境界からはまだ76キロメートル(47マイル)足りない)。そこから、勇敢な旅行者たちは地球の曲率を眺め、天空の虚空を見つめることができる。ロケットやスペースプレーンではないため、乗客は特別な訓練を受ける必要はなく、同社のCEOである岩谷啓介氏が指摘したように、億万長者である必要もない。 

気球が目標高度に到達するまでには約2時間かかり、そこで約1時間巡航した後、降下する。AP通信によると、当初の費用は約2,400万円(18万ドル)だが、岩谷技研は最終的に数百万円(数万ドル相当)まで引き下げたいと考えている。

カプセル内部。
カプセル内部。写真:ユージン・ホシコ(AP通信)

この日本のスタートアップ企業がこの種の気球旅行のコンセプトを考案したのは初めてではないが、競合他社のサービスと同様に、このプロジェクトもまだ開発中である。さらに、他の選択肢に比べて乗り心地ははるかに劣る。

アリゾナ州に拠点を置くワールド・ビュー・エンタープライズは、独自の成層圏気球旅行を開発中です。乗客1人あたり5万ドルの費用を見込んでいます。ワールド・ビューのカプセルは、閉所恐怖症を誘発する2人乗りのカプセルとは異なり、はるかに広々としており、同社によると、旅は6時間から12時間かかります。気球旅行のハイエンドモデルとして、スペース・パースペクティブは、乗客を成層圏へ運ぶ豪華な気球搭載型カプセルを開発中です。料金は1人あたり12万5000ドルと高額です。コンセプトデザインは豪華で広々としており、非常に豪華です。乗客は快適な座席でゆったりとくつろぎながら、宇宙の果ての光景に驚嘆しながらカクテルを楽しめます。

こうした気球旅行と比べると、岩谷技研が開発中のものは少々粗削りに見える。とはいえ、同社が目標とする数千ドルという価格まで価格を下げることができれば、安定した顧客獲得が見込めるかもしれない。しかし、小さなピンボールのようなカプセルに縛り付けられ、あんなに高いところまで持ち上げられるというのは、私の閉所恐怖症には合わない。たとえそれが、人生を変えるような視点から地球を眺める体験だとしても。

AP通信によると、この日本の会社は現在、8月末まで気球旅行の申し込みを受け付けており、最初の乗客5名は10月に発表される予定だという。

続き:ヴァージン・ギャラクティックの歴史的な飛行は、「宇宙」は単なる概念に過ぎないことを思い出させてくれる

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