欧州宇宙機関(ESA)が来年打ち上げ予定のエクソマーズ・ミッションの準備を進める中、先週、ダミーが成層圏高度まで上昇しました。ダミーのパラシュートの構造的健全性(そして評判)が試される試験でしたが、上の映像では、ダミーが試験に合格した様子が映っています。
2022年9月に火星に向けて出発予定のESA(欧州宇宙機関)とロスコスモスによるエクソマーズ・ミッションに先立ち、複数のパラシュートが試験されていました。まず、幅50フィート(約15メートル)の第1段メインパラシュートが試験され、超音速で落下するテストダミーの減速に問題なく機能しました。次に、幅115フィート(約34メートル)の第2段メインパラシュートが試験され、軽微な損傷はあるものの、任務を遂行しました。
「最初のメインパラシュートが完璧に機能したことを報告できて大変嬉しく思います。火星まで飛行可能な超音速パラシュートの設計が完成したのです」と、エクソマーズ計画のチームリーダー、ティエリー・ブランクエール氏はESAのプレスリリースで述べた。ブランクエール氏はさらに、「このパラシュート設計をさらに2回以上テストし、さらなる信頼性向上を図る予定です」と付け加えた。

ブランクエール氏によると、2つ目のメインパラシュートは完璧には機能しなかったものの、2019年と2020年に失敗した落下試験を含む過去の試験よりも優れた性能を示したという。念のため、ESAは今回、パーセベランス探査機の成功したパラシュートシステムを製造したのと同じ米国のメーカーに予備パラシュートを発注した。両方のパラシュートにはそれぞれ専用のパイロットパラシュートが装備され、ダミーには耐熱シールドが取り付けられていた。着陸前にシステムが十分に減速するように、着陸の20秒前にロケット推進システムが作動した。
次の落下テストは今年10月か11月にオレゴン州で行われる予定だ。
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