オーストラリアの恐ろしい森林火災がニュージーランドの氷河をピンク色に染めている

オーストラリアの恐ろしい森林火災がニュージーランドの氷河をピンク色に染めている

オーストラリアは数週間にわたり、深刻な森林火災に見舞われています。国内最大の都市が煙に覆われ、ニューサウスウェールズ州全域の大気汚染が深刻化し、コアラの重要な生息地が破壊されています。ニューサウスウェールズ州だけでも、金曜日の時点で100件以上の森林火災が発生しています。

これまでにニュージーランド全土で約400万エーカー(約160万ヘクタール)が焼失し、巨大な煙が海を越えて吹き荒れました。煙は宇宙からもはっきりと見えましたが、地表にも痕跡を残し、ニュージーランドの氷河をくすんだピンク色に染めています。

旅行ブロガーで写真家のリズ・カールソンは、11月下旬、ニュージーランド南島のマウント・アスパイアリング国立公園をヘリコプターで巡航中に、美しくも不気味な光景を捉えました。この公園は、最も激しい火災が発生している場所から1,150マイル(約1,800キロメートル)以上も離れています。近くで見ると、灰の粒子はピンク色というよりは茶色に見えますが、遠くから見ると、この残骸は実に美しく見えます。

「マウント・アスパイアリングには頻繁に訪れ、故郷と呼ぶこの雄大な山々をできるだけ頻繁に飛行しているので、珍しくて変わったものを見るのは大変で興奮しました」とカールソンさんは氷河についてブログに綴った。「オーストラリアの火災の影響がニュージーランドで見られるなんて、本当に驚きです!」

風に運ばれた塵や煤が奇妙な模様を作ったことはかつてもありました。嵐が南西部の砂漠の塵を中西部の芝生に運んだこともあります。サハラ砂漠の砂を風が運んだことで、東ヨーロッパの一部がオレンジ色の雪に覆われたこともあります。天気は結構涼しいものですね。

Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン

しかし、氷河に灰が降り注ぐことによる潜在的な影響は、あまり好ましくありません。気候変動はすでに世界中でこれらの巨大な氷河を溶かし始めています。研究によると、アマゾンの森林火災の塵がアンデス山脈の氷河に降り注ぐと、黒くなった雪がより多くの太陽光を吸収するため、氷河が融解する可能性があることが示されています。グリーンランドの氷床も、北米や北極圏の火災による煤や灰の影響で広範囲にわたって融解しています。

同時に、気候変動はオーストラリアにおいて、今年のような壊滅的な火災につながる可能性のある火災発生確率を高めています。火災の灰が氷河に堆積しているという事実は、気候変動の影響が互いに恐ろしい形で重なり合うという、もう一つの奇妙な現象を浮き彫りにしています。

「私たちの氷河はすでに深刻な危機に瀕しているので、これ以上の闘いは必要ありません」とカールソン氏はブログに記した。「気候変動の影響が、私たちが無視できない、より厳しい現実として浮き彫りになったのです。」

オーストラリアでは、シドニー北部で現在「メガファイア」と呼ばれる大規模な山火事が発生中であり、当面の間、山火事は続く見込みです。気象局は、例年よりも暖かく乾燥した夏になると予測しています。これは、山火事や熱波のリスクが高まることを意味します。オーストラリアの昨年の夏は、記録上最も暑い夏となりました。これが気候変動の姿です。そして、この奇妙な色の氷河もまた、その姿を現しています。

Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン
Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン
Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン
Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン
Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン
Photo: Elizabeth Carlson
写真: エリザベス・カールソン
Tagged: