途方もなく高価なスピーカー、ヘッドフォン、サウンドバーは珍しくありません。しかし、価格帯には「普通」レベルがあり、さらに「マジで?」と思えるほど高価なもの(AirPods Maxなど)もあります。そして、TidalとBugattiのコラボレーションは一体何なのか、という謎が残ります。
ご覧ください、Tidal for Bugatti Royale シリーズは、レースカーのベッドの美学から決して脱却できないお金持ちの大人のために作られたスピーカー タワーです。
念のため言っておきますが、ここで言うTidalとは、ジェイ・Zのハイファイ音楽ストリーミングサービスではありません。もしそうだったら、同じように馬鹿げたコラボレーションになっていたでしょう。いいえ、このTidalは、ハイファイスピーカーを製造するドイツの高級オーディオメーカー、Tidal Audioのことです。ここで言う高級とは、ペアで21万5000ドルもする同社のAkiraスピーカーのことです。一方、ブガッティはブガッティです。辞書でブガッティと検索すれば、きっと金の山とピカピカの車の横で燃えている絵が出てくるでしょう。例えば、7桁のブガッティ・ヴェイロンのタイヤ交換は4万2000ドルです。
でも、このスピーカーは一体どれくらい高いんだろう? 皆さんも想像がつくでしょう。どこにも値段が書いてありません。これは、目をパチパチさせながら、受動的攻撃的な笑みを浮かべ、得意げな声で「聞かなきゃ買えないってことは、買えないってこと?」と言っているような、最も意地悪な言い方です。まあ、当然ですよね、私には買えません。ほとんどの人は買えないんですから。
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発表ブログで、Tidal Audioはこの製品を「それ自体が芸術作品」であり、「あなたの生活空間に時代を超えた場所をもたらし、五感を刺激するユニークな重心となる」と表現しています。卓越性と芸術性について、他にも多くの美辞麗句が散りばめられていますが、正直なところ、イーロン・マスク、DJキャレド、あるいはジェフ・ベゾスがまたしても中年の危機に陥っている場合を除いて、このような製品が誰かの家にあるとは想像しにくいでしょう。
限定版はRoyale Edition BlancとRoyale Edition Noirの2種類ですが、Tidal Audioによると、カラー、キャビネットのテーマ、ベニア、仕上げなど、様々なカスタマイズオプションが用意されており、「ブガッティのハイパースポーツカーシリーズのスピリットを体現している」とのことです。スペック面では、この目立ちたがり屋の金字塔とも言えるこのスピーカーには、ロングスローサブウーファー4基、フロントファイアリングウーファー2基、ダイヤモンドツイーター1基、セラミックミッドレンジドライバー1基、ダイヤモンドミッドレンジウーファー1基が搭載されています。また、アンプを内蔵したアクティブスピーカーで、ワイヤレスストリーミングにも対応しています。

確かに、素晴らしいコンポーネントだ。もし私をこの目障りな存在の前に立たせて、お気に入りの曲を聴かせたら、きっと美しく響くだろう。DJカレディンの「Gold Slugs」を高音質で聴ける至福の音に、一筋の涙が頬を伝い、耳から血が流れ落ちるだろう。結局、仕事を辞めてアラスカへ飛び、この出来事を偲ぶ詩集を書き上げることに残りの人生を費やすことになるだろう。そうでなければ、なぜこんな怪物を生み出したのか、疑問に思うだろう。結局のところ、これらのものは高さ 4.7 フィート、重さ約 350 ポンドあり、どのような色の組み合わせやベニヤ板を選んだとしても、これらがひどく場違いに見えない家は想像できません (ただし、Zillow に時々表示される、金持ちを食べてみたいという飽くことのない欲求を感じるほど奇妙なテーマの部屋がある派手な大邸宅を除く)。
ブガッティ(とTidal)は、せめてブガッティ自身の歴史から学んでくれるといいのですが…どうもそうは思えません。これらの高価なスピーカーは、1927年から1933年にかけてヨーロッパの王族のために設計された巨大車、ブガッティ・ロワイヤル・タイプ41にちなんで名付けられたのかもしれません。ただし、ご存知の通り、このスピーカーは世界恐慌の時代に製造されたため、6台のうち3台しか売れませんでした。しかも、1台は冷蔵庫用に売却されたこともあったそうです。うーん…権力者でさえ財布の紐を緩めない前例のない経済危機のさなかに、高価な高級品を製造したら…一体何が問題になるというのでしょう?