NASAの頼れる月探査機(LRO)が、月面にできたばかりのクレーターを捉えた画像を撮影しました。このクレーターは、ロシアにとって約50年ぶりの月探査ミッションとなった、不運にも失敗に終わったルナ25号の衝突地点であると考えられています。
ルナ25号着陸機の降下は8月19日土曜日に開始されましたが、ミッションは失敗に終わり、ポンテクーランGクレーターの南西縁に墜落しました。墜落は8月21日午前7時58分(東部時間)に記録されました。NASAが本日発表した声明で指摘されているように、新たに形成されたクレーターの幅は約10メートル(32.8フィート)で、LROC(地球観測衛星)の画像によって確認されています。

LROが同じ場所を撮影した以前の画像は2022年6月27日に撮影されたため、新たに発見されたクレーターはその日以降に形成されたと考えられます。クレーターを捉えた新しい画像は、8月24日午後2時15分(東部標準時)に撮影されました。この新しいクレーターがルナ25号の衝突地点と予測されている場所に近いことから、LROチームは、この新たな月の地形は自然発生的なものではなく、失敗したミッションによって形成された可能性が高いと考えています。
月の地理に詳しい皆さん、この新しいクレーターは南緯57.865度、東経61.360度に位置し、月面から約360メートル下にあります。前述の通り、衝突はポンテクーランGクレーターの急峻な内縁で発生し、ルナ25号の予定着陸地点である南緯69.545度、東経43.544度から約400キロメートルも離れた地点で発生しました。
ロシアが47年ぶりに月探査に復帰したルナ25号ミッションは、墜落直前に通信が途絶え、突然の中断を余儀なくされました。一方、インドのチャンドラヤーン3号は8月23日に月面着陸に成功し、ソ連、米国、中国に次ぐ4番目の月面着陸国となりました。