ティーンエイジ・エンジニアリングの『マジック・ラジオ』はブティック・フリークショー

ティーンエイジ・エンジニアリングの『マジック・ラジオ』はブティック・フリークショー

Teenage Engineeringは、約15年間、最もエキサイティングなニッチなガジェットを静かに開発してきました。そして今、その最新作は、同社史上最も奇抜なコンセプトの一つと言えるでしょう。このブティック・エレクトロニクス・スタジオは、OB-4でラジオを再びエキサイティングなものにしたいと考えています。

Teenage Engineeringのファンは、このブランドを非常に安価なPocket Operatorデバイスや、より高価なユニークなシンセサイザーのラインアップで思い浮かべることが多いでしょう。しかし近年では、今年初めにIKEAと共同開発したモジュール式Bluetoothスピーカーなどの製品でホームオーディオ分野にも進出しています。OB-4は新しいBluetoothスピーカーですが、誰も求めていなかった新機能を多数搭載しており、開発者が名付けた「魔法のラジオ」という称号にふさわしい製品となっています。少なくともコンセプトとしては、私たちはまだ使っていませんが。

スクリーンショット: Teenage Engineering
スクリーンショット: Teenage Engineering

OB-4は、標準的なポータブルマルチスピーカーBluetoothデバイスであるだけでなく、再生されたあらゆる音を2時間ループ録音します。Teenage Engineeringは、このテープループと内蔵FMラジオを組み合わせる独創的な方法をユーザーが見つけてくれることを期待しています。電動の「テープ」ノブを使えば、録音を瞬時に巻き戻して、聴いていた曲のタイトルを聞き返したり、ちょっとしたノイズをサンプリングして自分の音楽に取り入れたりすることができます。理論的には、ラジオ用のTiVoのような使い方も可能でしょう。また、タイムストレッチオーディオを操作したり、ビートとしてループさせたり、ノブを小型のターンテーブルとして使ったりすることも可能です。

そろそろこの辺で、あの電動ノブについて少し触れておきましょう。これは高級なノベルティガジェットで、ブラックモデルは599ドル、光沢のあるレッドモデルは649ドルです。スマートフォンでリモート操作している時でも音量を自動調整できるボリュームノブが付いています。Teenage Engineeringがサンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)のパーマネントデザインコレクションに選ばれたのと同じ、素晴らしいデザインセンスも備えています。そして、数々の優れた独自機能も備えています。しかし、600ドルは高額で、ほとんどの人はただ見とれるだけでしょう。でも、まあいいでしょう。見とれるのはいいことです。

写真: ティーンエイジ・エンジニアリング
写真: ティーンエイジ・エンジニアリング

Teenage Engineeringは、ユーザーが制約の中で創造的な判断を下せるよう、デザイン上の決定を下すことに尽力しています。テープモードを誰もが活用するかどうかは分かりませんが、私はTEのOP-1シンセサイザーを所有しており、内蔵FMチューナーは特に気に入っている機能の一つです。TEのプロダクトデザイナーであるトーマス・ハワード氏はEngadgetに対し、チームがラジオに強い関心を持っているのは、「本当に生々しく、地域に根ざした何かに触れられる感覚」にあると語っています。

開発者たちはラジオの活用方法を広げたいと考えており、将来の製品にFMトランシーバーを搭載することで、例えばシンセサイザーをスピーカーにゼロレイテンシーで接続できるようにしたいと考えています。また、MIDIデータの送信にはBluetooth Low Energy接続も利用できるとEngadgetに語っています。

OB-4は、未来を想像させるデバイスでもあります。TEは「ディスクモード」を「公開研究スペース」と呼んでいます。このスペースでチームはアップデートを提供し、実験的な機能を試す予定です。現時点では、アンビエントノイズマシン、メトロノーム、そしてトリッピーなマントラジェネレーターの機能のみですが、今後さらに多くの機能が追加される予定です。

ああ、そうそう、これは主にポータブルスピーカーです。もし退屈なスピーカーがお好みなら、ネオジムツイーター2基と、チャンネルあたり38ワットの4インチベースドライバー2基を搭載しています。TEによると、平均バッテリー駆動時間は40時間で、通常のラジオ視聴であれば最大72時間も使えるそうです。

もちろん、実際に使ってみるまで、これらの機能の品質を保証することはできません。今のところ言えるのは、棚に置くと見た目が素敵だということだけです。乞うご期待。

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