過去にも同じようなことがあり、また起こるだろう。人気IPが追加コンテンツのために削られるにつれ、スタジオは原作のあらゆるセリフを丹念に調べ、インスピレーションを得ようとする。ブライス・ダラス・ハワードが発する、一見無害に見える言葉や言及の一つ一つが、適切な手腕を発揮すれば、次なる『ジュラシック・ワールド』三部作の幕開けとなる可能性を秘めているのだ。
ほんの数年前、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は、ダナのアパートを設計したオカルト建築家で、簡単に名前が挙がるイヴォ・シャンドールの墓を文字通り襲撃し、新しいフランチャイズを立ち上げるきっかけを作りました。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、エピソード4のオープニングクロールのセリフを引用し、独自の映画とテレビシリーズを展開しました。最近公開された 『クワイエット・プレイス Part II』のジャイモン・フンスーのセリフにインスパイアされた前日譚『クワイエット・プレイス デイ・ワン』や、モニカ・ベルッチが演じる捨てられた花嫁のキャラクターからもわかるように、オリジナル映画のたった一つのギャグを中心に物語を展開した『ビートルジュース』についても言うまでもありません。
今日は、有名な SF 映画やシリーズ作品から、実のところそれ自体が物語であると思わせるような、とても奇妙で何気なく言及されたセリフをいくつか紹介します。
キングコング(1976年)

1605年、フェルナンド・デ・ケレスはテノタンから南へと吹き飛ばされました。彼は白いベールを突き破ったと記しています。それは雲の塊です。そして髑髏の浜辺に着陸し、そこで彼は巨大な獣の咆哮を聞いたのです… 航海の記録の残りの部分はローマによって隠蔽されました。1749年、同じ地域で浸水した救命ボートが発見されました。ボートは空でしたが、左舷には血で、大きくだらしない人型の何かの姿が描かれていました。そして、奇妙な警告が記されていました。「淑女よ、天に触れる生き物との結婚式から、神があなたを守護しますように。」
もちろん、上記のエピソードには『プレデター』風の小さなエピソードがいくつか散りばめられていますが、ここで最も重要なのは、バチカンが何世紀にもわたってスカル島に関する知識を意図的に隠蔽してきたという点です。カトリック教会は、独自に進化した大型動物が生息する島の存在を到底受け入れることができません。この考えを探求する物語は、おそらく史上最高の映画となるでしょう。
悪魔祓いや教会を題材にした映画が依然として人気が高い中、サタンを巨大ゴリラの亡霊に置き換えた物語は、まさに成功作と言えるでしょう。多くの人に愛された『シン・ゴジラ』は、福島原発の原子炉破壊をめぐる政治を怪獣物語を通して探求しました。ですから、キングコングが同じようなテーマ、つまり宗教的な政治スリラーに挑戦するのは当然と言えるでしょう。最新の映画『オーメン』では、ろうそくが並ぶ聖櫃が人間の頭蓋骨を思わせる構図で撮影されています。では、同じコンセプトをカトリックのイメージと組み合わせ、キングコングと教皇の姿を抽象的に描いた映画を想像してみてください。
マトリックス リローデッド

「幽霊や天使を見たという話を聞いたことがあるでしょう。吸血鬼、狼男、宇宙人といった話を聞いたことがあるでしょう。それはすべて、システムが本来行うべきではないことをしているプログラムを同化させているのです。」
最初の『マトリックス』では、デジャブ体験はシミュレートされた現実における単なる「グリッチ」だと提唱されていたが、続編ではさらに一歩踏み込み、歴史上記録に残る超自然現象はすべて、インターネット上の違法行為に対するシステムの反応だったと示唆した。これは、私たちに突然突きつけられて二度と取り上げられることのない、あまりにも大げさな伝承である(ビデオゲームには『アンダーワールド』にインスパイアされたギャング抗争があった)。マトリックス自体が、軌道修正のための不信感で出血するほどだったはずだ。一家に代々受け継がれる狼男の呪いが、ティーンエイジャーがLimewireで『カニバル・ホロコースト』をダウンロードしたことに端を発するかもしれないという含みは、非常に興味深い。トリニティはモスマンだったのか?ビッグフットは、ディズニー+の共有パスワードの具現化なのだろうか?このコンセプトは、毎週登場するモンスターを主人公にした警察ドラマは言うまでもなく、マトリックスの2作目となる三部作を正当化するかもしれない。
ロボコップ2と3

「国際情勢では、アマゾンの原子力発電所が爆発し、世界最大の熱帯雨林が放射線にさらされました。環境保護主義者たちはこれを災害と呼んでいますが、いつもそう言っているのではないでしょうか?」
「アマゾン戦争の灼熱の戦場から最先端の都市平和が生まれる…」
『ロボコップ2』で触れられ、 『ロボコップ3』でも詳細に描かれたように、北米の利害関係者が所有する南米の核施設の爆発が「アマゾン戦争」と呼ばれる紛争を引き起こした。詳細は不明瞭だが、OCPが支援する準軍事組織「リハブス」が関与していたことが知られており、デザイナードラッグの影響を受けたカルトのリーダーであるケインもその元メンバーだった。『ロボコップ・ザ・シリーズ』のあるエピソードでは、OCPがこの事件のためにプラズマ砲を開発し、敵の航空機や装甲車両を妨害したことがさらに言及されている。
アマゾン戦争は実に魅力的なアイデアだが、その後の展開は想像に委ねられている。『ロボコップ』の世界観を踏襲した本作では、放射能汚染された熱帯雨林という未開の地を舞台に、絶えず変異を続ける動植物が生息する、残酷で血なまぐさい戦争映画に、放射能汚染されたナマケモノやジャガーが登場するのは当然だ。まるで『全滅領域』と『サルバドール』が融合したような作品だ。これに、企業に支援されたアメリカ人傭兵が、本来関係のない外国に潜伏しているという設定が加われば、どんな国際通貨でも紙幣を刷る権利が得られることになる。
ローラーボール(1975)

「ゲームが私たちにどう役立っているか、ご存知でしょう。明確な社会的目的があるのです。国家は破産し、消滅しました。部族間の争いももうありません。企業間の争いさえも過去のものとなりました。」
同様に、「ローラーボール」の終末後の世界は、世界最大の企業が互いに武器を取って戦うことを決めた数年後を舞台としているとされている。どうやら勝者は、タイトルにもなっている「ローラーボール」だったようだ。これは、一握りの強力な支配者によって支配されている人々を暴力で気を紛らわせる、非常に儲かるゲームで、各試合の前には厳かな「企業賛歌」が演奏される。 もちろん、ジョンソン・エンド・ジョンソンがゼネラル・エレクトリックと不穏な同盟を結び、ネスレの兵士たちに壊滅的な打撃を与えるような映画をぜひ見てみたいものだ。映画「ネットワーク」のネッド・ビーティの言葉を引用すると、「アメリカは存在しない。民主主義もない。あるのは、IBM、ITT、AT&T、デュポン、ダウ、ユニオン・カーバイド、エクソンだけだ。これらが今日の世界の国々だ!」唯一の懸念は、少し説教臭すぎるかもしれないということだ。
28週間後

「なぜ彼女には症状が出ていないのですか?」
"わからない。
「推測する」
「ある種の自然免疫として機能する遺伝子異常」
「しかし、彼女の血液と唾液にはまだウイルスが残っているので…厳密に言えば、彼女は免疫がないのです。」
「彼女は保菌者です。」
『28日後…』の続編で、間もなく『28年後…』の前編となる本作では、片方が緑、もう片方が茶色という異色眼を持つ母娘が、ゾンビ化する「レイジ・ウイルス」の影響を受けないのではないかという憶測が飛び交っている。メラニンの分布がどのようにしてウイルスから身を守るのかは、まだ完全に憶測の域を出ず、査読待ちの状態だが、この発見が何を示唆するのかを考えてみよう。ダン・エイクロイド、ジェーン・シーモア、サイモン・ペッグ、ヘンリー・カヴィル、クリストファー・ウォーケン、キーファー・サザーランド、そして『リバーダンス』のマイケル・フラットリーなど、数多くの有名人が地球の継承者となるのだ。
パンデミックのかなり早い段階で、これらの人々の一人か二人が怒り狂うゾンビになっていないことに誰かが必ず気づくだろうということを一旦忘れてしまえば、この終末後の世界で生き延びた数少ない人々の間で、彼らの人気が飛躍的に高まることは容易に想像できる。彼らの目の色はいずれ注目されるだろうが、おそらく最初はそうではないだろう。噂は広まる。生存者たちの間では、有名人の目撃情報が話題になるだろう。「ケイト・ボズワースが噛まれるのを見たけど、大丈夫だった!」陰謀論、宗教、そして潜在的な領地がそれに続くだろう。1万人に6人の割合で、この同じ変異を共有していると推定されている。もし彼らの血液から本当にワクチンが開発できるとしたら、候補となる人はかなりの数いるはずだ。しかし、彼らが有名人になる前に、誰かがこの共通点に気付かなければならないだろう。そして、彼らが彼らで、あなたがあなたで…そして他の全員が死んだ時、それは起こるのだろうか?
読者の皆さん、次はあなたです。映画、本、テレビシリーズで、興味深く、奇妙で、あるいは取るに足らないセリフで、どうしても忘れられないものがありましたか?続編のアイデアをコメント欄で教えてください。
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