アレックス・ガーランドが『シビル・ウォー』の強烈で忘れられない結末を語る

アレックス・ガーランドが『シビル・ウォー』の強烈で忘れられない結末を語る

アレックス・ガーランド監督の『シビル・ウォー』を観てから2週間が経ちましたが、いまだにあのゾッとするような最後の数分間が頭から離れません。映画の終盤にいくつかの大きな出来事が起こり、それまで感じていた感情にさらに雪崩のように押し寄せてきます。映画自体も十分に力強く緊張感に溢れているのに、最後の最後でエンドロールが流れる前に、悲しみ、衝撃、安堵、誇り、興奮、そして様々な感情が一気に押し寄せてくるのです。皆さんはどうか分かりませんが、私は数分間、茫然として沈黙したまま、映画館を出ました。

最近、io9 は映画の脚本家兼監督のアレックス・ガーランドと話し、結末のインスピレーションやそれがどのようにして完成したかについて尋ねました。

グラフィック:ジム・クック

物語を振り返ると、ワシントンD.C.での戦闘の最中、リー(キルスティン・ダンスト)、ジョエル(ワグナー・モウラ)、ジェシー(ケイリー・スペイニー)はホワイトハウスにいた。彼らが尾行していた兵士たちが建物の奥深くへと進むと、シークレットサービスが大統領を守ろうと反撃を始める。完璧な写真を撮ろうとしたジェシーは銃撃線に入り込み、撃たれそうになる。リーは銃弾の前に飛び出し、ジェシーが地面から撮影する一連の静止画の中で、リーが立ちはだかり、そして倒れ込む様子が映し出される。

「バトンタッチという、いわば映画文法のようなものですね」とガーランドはリーの死とその描写について語った。「動くフレームの中に静止画を入れるという面白い演出があるんです。そのフレーム自体も実際には静止画で、私たちの目の前をチラチラと通り過ぎていくんです。そして、映画全体を通して何が起こっているかと言うと、ある年老いた登場人物から若い登場人物へと状態が移行していくような感じですね。あの瞬間を描写するのに、まさにぴったりの手段だと感じました」

興味深いことに、ガーランドは編集でそのシーンをいじって変更したことを認めている。「誰かが写真を撮って、巻き上げて、また写真を撮って、巻き上げてという一連のショットとして書かれたわけではありません」とガーランドは語った。「一枚の完璧な写真として書かれたのです。でも実際には、編集でそのシーンの方が少し力強いと感じました。それで、そのシーンをそのまま採用したのです」

ニック・オファーマンが大統領役
大統領役のニック・オファーマン画像: A24

リーが亡くなった後、ジェシーとジョエルは悲しむ暇もなく、大統領を探し続けなければならなかった。そして、彼らはそうする。大統領が処刑されようとしていた時、ジョエルは兵士たちにまだ処刑を止めろ、名言を残せるようにと頼んだ。「俺を殺させないでくれ」と彼は言った。しかし、彼らは結局殺してしまう。ジェシーはその瞬間を写真に収めるためにそこにいた。

そして映画のエンドロールが流れ、ジェシーが撮影した大統領の遺体の上に兵士たちを写した写真がゆっくりと展開していく。「この映画は多くの場合、映画とは異なる方法で現実に触れようとしている」とガーランドは決断について語った。「だから、多くの場合、実体験や報道写真、ニュース映像、ドキュメンタリーから文法を得ている。それが一種の枠組みなんだ。そして実際、人間をトロフィーとして捉えたあのトロフィーショットは、何度も目にするものだ。文字通り、あなたが見ている通りの形で現れる。だから、写真にふさわしい、主人公たちと彼らの旅にふさわしい、それでいて現実味のある何かがある。だから、映画が終わる時、奇妙で不穏な、現実の最後の一撃が訪れるんだ」

『シビル・ウォー』は現在劇場で上映中です。

訂正 2024年4月12日午後7時30分: 元のバージョンでは大統領の発言に誤りがありましたので、編集しました。


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